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  • 【テンプレート付き】カスタマージャーニーマップ作成方法と3つの事例を解説

    【テンプレート付き】カスタマージャーニーマップ作成方法と3つの事例を解説

    カスタマージャーニーマップとは

    「カスタマージャーニーマップとは、一般的には潜在顧客がターゲット製品に気づき、製品を購入し、企業と長期的な関係を構築していくまでのプロセスを時系列に視覚化するためのフレームワークです。」

    しかしそれ以外にも、購入をゴールとしないカスタマージャーニーマップも数多く存在します。たとえば、サービス改善のためや、UX改善のためにも広く利用されています。

    つまり、カスタマージャーニーマップは、カスタマージャーニーやカスタマーエクスペリエンス(CX)を改善するための、重要なファーストステップとして活用されているのです。

    • カスタマーエクスペリエンス(CX)とは:顧客体験のこと(購買行動に限らず、製品やブランドとの接点が生じるすべての体験を指す)
    • カスタマージャーニーとは:顧客が商品やサービスを購入するに至るシナリオを時系列で捉える考え方
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    業界や、顧客の特性(BtoC / BtoB)に関わらず、カスタマージャーニーマップの作成は、顧客と企業との間で長期的で良好な関係を築いていくために、非常に有効な手段となります。
    顧客と企業の接点はいまや、オウンドメディアや広告、セミナーやメールマガジン、それ以外にもSNSやライブチャット 、リアル店舗など…多岐に渡ります。それらすべてのタッチポイントにわたって、カスタマージャーニーマップでは、顧客の視点から「行動」「感情」「思考」を洗い出し、視覚化を行なっていきます。
    そうすることによって、企業が顧客に対して一貫したストーリーを伝えることができているか、また顧客の購買フローの中で、自社が接触できていない箇所や、誤った体験を与えている箇所がないかどうかを検証し、改善することが可能になるのです。

    カスタマージャーニーマップを作成する目的とは

    カスタマージャーニーマップを作成する最大のメリットは、顧客をより深く理解できることです。
    顧客を理解すればするほど、顧客体験を彼らのニーズに合わせて調整することができますが、そのための手段としてカスタマージャーニーマップを作成するのです。
    本章では、カスタマージャーニーマップを作成する目的について解説していきますが、その前にまず、優れた顧客体験を提供することがなぜ大切なのか、について解説していきます。

    優れた顧客体験を提供することは、直接的に売上向上にもつながっている

    下記の図は、Forrester’s customer experience indexが実施したCX(Customer Experience)に関する調査データをまとめたものです。この調査から、『優れた顧客体験の提供が企業の成功を後押しする』ことが分かります。

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    図1(出典:Acquia Inc./ Adopting a Customer Journey Mindset: The Secret to Build Great Experiences )

    86%: 素晴らしい顧客体験を得た顧客の86%は、同じ会社から再度製品を購入する
    (悪い顧客体験を受けた顧客の場合、再購入する割合は、わずか13%)
    89%: 強力なカスタマーエンゲージメント戦略を持つ企業は、平均89%の顧客維持に成功している (戦略が弱い企業の平均は、33%)
    20%: カスタマージャーニーの満足度を最大化することで、顧客満足度を20%向上させることができる

    これらのデータが示す通り、近年の顧客は、製品やサービスを購入する際の “体験” を非常に重視します。
    自分が誰で、なにを探しているかを理解してくれている企業から製品・サービスを購入したいと考えるのです。繰り返し同じ質問をされたり、何度もニーズを確認されたりすることを嫌い、シームレスな購入体験を得られた場合に、その企業に対して好感を持ちます。

    また、2018年のWalker社の下記調査(図2)では、『顧客体験が、製品品質と価格を上回る、主要なブランド差別化要因になる』ことを示しています。これは、製品品質や価格に注意を払うことと同様に、もしくはそれ以上に、顧客体験にも注力する必要があるということ。それほど、近年の顧客にとって、顧客体験の品質が重要なのです。

    つまり、顧客体験を向上させることは、直接的に売上向上にもつながると言えるでしょう。

    Customers 2020
    図2(出典:Walker、Customers 2020)

    カスタマージャーニーマップを作成する目的

    カスタマージャーニーマップを作成する主な目的は3つです。

    ・顧客理解を深めるため

    カスタマージャーニーマップを作る際には、顧客の行動や思考・感情について十分な調査を行い、顧客視点で俯瞰的な顧客体験の視覚化を行います。そのため顧客のインサイトを深く理解することができ、顧客体験の向上につなげることができます。

    ・カスタマーエクスペリエンスやカスタマージャーニーの視点から課題の発見と改善を行うため

    カスタマージャーニーマップでは、顧客の購買行動における段階ごとに、顧客のインサイトを視覚化していきます。そのため顧客が、各段階でどのような課題を抱えているか、またどのような感情を抱いているかを視覚的に把握することが可能になります。
    それによって、以下のようなことを発見することができます。

    • どの段階で顧客に誤った体験を与えてしまっているか
    • 自社が顧客に接触できていない段階はどの部分か
    • 各段階で顧客が求めている情報を適切な形で提供できているかどうか

    これらの課題を発見することで、改善のための行動を起こすことが可能になります。
    また、段階ごとに課題を把握できることで、施策実行の際の優先順位もつけやすくなります。

    ・社内で顧客に対する共通認識を持ち、各部署で一貫した体験を提供するため

    販売促進においても、CXの向上においても、マーケティング部単体で施策を実行しても成功することは難しいでしょう。そのため、全社で一丸となって一貫した行動を起こす必要があります。その際に役立つのが、カスタマージャーニーマップです。
    視覚的に表現されたカスタマージャーニーマップを社内に共有することで、各部署間での認識のずれをなくし、一貫した施策を実行することが可能になります。

    カスタマージャーニーマップを作成するための5つのステップ

    カスタマージャーニーマップを作成していくには、まずペルソナを設定する必要があります。
    ⇒ペルソナ作成法についてはこちらの記事で解説していますのでぜひご確認ください。
    『【テンプレート付き】実践版!オウンドメディア戦略におけるペルソナ設定手法』

    また、カスタマージャーニーマップの精度を上げるための最も早い近道は、『ワークショップ形式』で作成していくことです。その際に重要なことは、マーケティング部だけで作成しないということ。マーケティング部だけで作成してしまうと、作成者の先入観で作成してしまい、現実とかけ離れたものができあがってしまうからです。

    大事なのは、営業部門やカスタマーサクセス部門など、ペルソナに近い人と一緒に、ワークショップ形式でディスカッションを行いながら作成すること。そうすることで、より精度が高まり、完成後も活用しやすいカスタマージャーニーマップが完成します。

    カスタマージャーニーマップ作成用のテンプレートをご提供しておりますので、下記3-1~3-5を参考に、ぜひ実際にワークショップを開いて作成していただけたらと思います。

    最終目的を設定

    最終目的を設定

    カスタマージャーニーマップ作成のために最初に行うことは、最終目的の設定です。

    カスタマージャーニーマップは、さまざまな業種・用途で幅広く活用が可能なフレームワークですが、それゆえに最終目的設定が重要になります。たとえば、最終目的として設定されるものは、以下のようなものが挙げられます。

    • オンラインからの製品へのお問い合わせ獲得
    • オンライン上での製品、サービス購入
    • Webサイトへの有料会員登録

    オンラインマーケティング活動においては、これらが最終目的として設定されることが多いのではないでしょうか。

    適切な最終目的を設定したら、この後の工程で、ペルソナを最終目的達成に導くための最も効率的な方法を絞り込んでいきます。

    カスタマージャーニーにおける、最終目的達成までのステップを設定

    この工程では、最終目的達成までの段階(ステップ)を設定していきます。

    過去、AIDMAAISASという言葉が広く活用されましたが、基本的にはこれらの考え方からベースは変わっていません。大まかに分けて、認知、検討、決定などの段階を経て、ペルソナが製品購入に至り、購入後に推奨の段階に入っていきます。カスタマージャーニーマップを作成する際も、これらの段階を、自社のターゲットとなるペルソナの購買フローに合わせて、より細かく設定していく必要があります。

    たとえば、BtoB企業の場合は、このように設定することができます。

    BtoB企業の最終目的達成までのステップ例

    BtoB企業のペルソナの場合、BtoCとは異なり、社内検討(社内承認)が必要となることが多いのが特徴です。
    ⇨BtoB企業の購買フローについては、こちらの記事で解説しています。

    BtoC企業が、製品購入までのカスタマージャーニーマップを作る場合は、このように設定することができるでしょう。

    BtoC企業の最終目的達成までのステップ例

    しかし、上記は一例であり、実際には自社の目的によって慎重に決定していく必要があります。カスタマージャーニーマップの精度を上げていくためには、ペルソナの購買行動についての調査を行った上で、各段階を設定していくことが近道になります。

    各段階におけるペルソナの状態と、次の段階へ移行するために必要なゴール設定

    購買行動における段階を設定したら、それぞれの段階ごとのペルソナが、どんな状態であるかを深掘りしていきます。

    たとえば、「認知・興味」の段階ではペルソナはどんな悩みや課題に直面しているでしょうか。
    もしくは、この時点でペルソナは課題に対してどのように解決しようとしているでしょうか。
    または、この段階でペルソナは、自社製品についてどの程度認識しているでしょうか。

    これらの内容を検討していきながら、それぞれの段階でのペルソナの状態を設定していきます。

    それと同時に、各段階でのゴールを設定していきます。
    たとえば、この「認知・興味」の段階のペルソナが、積極的に「情報収集」を行うに至るためには、どのような態度変容(意識変化)が必要かを検討していきます。
    このゴールを達成することで、ペルソナが次の段階へステップアップしていくことになるのです。

    段階ごとに、「感情」「タッチポイント」「情報ニーズ」「検索キーワード」を深掘りしていく

    段階ごとに、「感情」「タッチポイント」「情報ニーズ」「検索キーワード」を深掘りしていく

    この工程では、ペルソナのことを深掘りしていきながら、各段階のゴールを達成するために必要な情報がなにかを探していきます。

    <感情>

    まずはペルソナの感情から深掘りしていきます。
    すでにペルソナの「状態」は設定済みですので、その状態において、ペルソナがどんな感情を抱いているかを探っていきます。どんな不安を抱えているか、それによってどのような感情になっているかを記載していきます。

    <タッチポイント>

    次に、各段階のペルソナと自社の接点がどこにあるかを記載します。
    Web検索や広告、SNSやセミナー、営業やカスタマーサポートなどが考えられるでしょう。

    <情報ニーズ>

    情報ニーズについては、ペルソナが次の段階へ移行するために必要な情報がなにか、ゴールを意識しながら検討していきます。この部分は、具体的なマーケティング施策を実行するにあたって、直接的に参考になる部分ですので、ペルソナに近い人やペルソナ本人とコンタクトを取って調査を行う必要があるでしょう。
    調査を行う方法については、こちらの記事で解説をしています。
    『【テンプレート付き】実践版!オウンドメディア戦略におけるペルソナ設定手法』

    <検索キーワード>

    この項目についても、できればペルソナ本人にヒアリングを行いたい項目です。
    情報ニーズをWebで検索する場合に、どんなキーワードで検索するかを、考えられる限り多く挙げていただきます。
    ⇨キーワード選定のポイントはこちらでチェック!『SEOだけじゃない!適切なキーワード選定でオウンドメディアを成功に導く方法』

    随時更新しながら最適化を行う

    カスタマージャーニーマップは、一度作成したら完成、というわけにはいきません。
    はじめから完璧なカスタマージャーニーマップを作成することは難しいからです。そのため、作成したカスタマージャーニーマップをもとに施策を実行し、その結果を踏まえて半年ごとを目途に見直しを行いたいところです。
    それ以外の見直しのタイミングとしては、たとえばコロナ禍のように顧客の行動に大きな変化が訪れたタイミングや、製品やサービス自体に変化を加えたタイミングなどでも、見直しを行うべきでしょう。

    トランスコスモスでは、実際にカスタマージャーニーマップを作成するためのテンプレートをご提供しています。

    多種多様なカスタマージャーニーマップ 3つの事例

    カスタマージャーニーマップには、決まったフォーマットは存在しません。
    そのため、各社アイデアを絞って、自社の目的に応じたそれぞれの形式のカスタマージャーニーマップを作成しています。本章では、その中から3つの特徴的な事例をご紹介したうえで、比較的汎用性の高い、初心者でも作りやすいカスタマージャーニーマップのテンプレートをご提供します。

    LEGO : Designing the Experience – Example WOW

    LEGO:Designing the Experience – Example WOW

    1つ目は、LEGO社が使用しているカスタマージャーニーマップです。
    このサンプルでは、ニューヨークへのフライトを予約するときに顧客が実行する可能性のあるプロセスを示していますが、特徴的なのはその形式です。Experience Wheelと名付けられたこのカスタマージャーニーマップは、名前の通り円形のサイクル型でフローを表現しています。
    サークルの中央に存在するペルソナが、フライトの体験前・体験中・体験後にどのような行動をとって、どんな感情を抱くかを視覚的に表現することで、改善すべき領域を一目で発見できるよう工夫されたものです。

    The Fresh Market

    The Fresh Market

    2つ目は、食料品を販売する小売店「The Fresh Market」のサンプルです。

    このカスタマージャーニーマップの特徴は、新規顧客とリピーター顧客の両方の体験と感情を1つのシートで表現している点です。また、リアル店舗である小売店であっても、店に訪れる前のリサーチの段階から調査を行っている点もポイントになります。

    Linda’s Journey Map

    Linda’s Journey Map

    3つ目は、オンライン英会話学校「USA.gov 」のサンプルです。
    このカスタマージャーニーマップが特徴的なポイントは、購買を目的に作成されたものではない点です。すでに入会済みの顧客が、情報を閲覧したり、問い合わせを行うまでの行動や感情を表したものです。
    一般的に、購買をゴールに設定したカスタマージャーニーマップを作成する企業が多いですが、既存顧客のCX改善にも役立てることができるのです。

    トランスコスモスでは、初心者にも作成しやすい汎用性の高いカスタマージャーニーマップテンプレートをご提供しています。

    まとめ

    このように、カスタマージャーニーマップにはさまざまなアイデアが存在します。自由なフォーマットで、それぞれ自由に目標を設定して作成することができます。

    ただ、どの場合においても、ポイントとしては

    • 顧客の「感情」を一目で確認できるようにすること
    • 目標を達成するまでのフローの中で、自社とのタッチポイントが存在しない点がないかどうかを確認すること
    • 目標達成フローの中での改善点が一目で分かるような工夫をすること

    これらに留意して作成することで、社内の各部署間でも活用が可能なカスタマージャーニーマップを作ることができるのです。

    現在トランスコスモスでは、BtoBコンテンツマーケティング施策を成功に導くための「マーケティング講座」のうち第1回を無料で実施しております。全5回を受講いただくと、ワークショップによってカスタマージャーニーマップが完成します。